14歳の栞(120分)

14歳の栞

【2週間限定上映】

あの頃、一度も話さなかったあの人は、何を考えていたんだろう。
とある中学校の3学期、「2年6組」35人全員に密着し、ひとりひとりの物語を紐解いていく。
そこには劇的な主人公もいなければ、大きなどんでん返しもない。 

学校で眠ってばかりいるのに、家ではお菓子作りに勤しんでいる男の子。お調子者で「ウルサイ」のに、デートに行くとぜんぜん話さない男の子。「キャラを変えたい。できれば子供からやり直したい」と嘆く、地味で無口な女の子。 そこには、非行少年も、家出少女も登場しません。ただ、その誰もが、いまの私たちと同じように、わかりにくい問題にぶつかり、解決の仕方もあいまいなままに、前へ進んでいきます。全くの他人であるはずなのに、その1人1人にどこか自分が重なり、気づけば目が離せなくなってしまう。あのころ私たちは、どんな人が好きで、どんな人が嫌いで、何に傷ついて、何に悩んで、何を決意して、何を夢見ていたのか。そんな記憶と感情が、次々と溢れかえります。

この映画には「誰もが通ってきたのに、まだ誰も見たことがなかった景色」があり、そして、 普通の映画を観るのとは全く違う、「心のタイムマシーンに乗るような体験」が待っています。すべてが慌ただしい世の中だからこそ、一度立ち止まり、いつでもあの頃の気持ちに立ち返るための記憶の「栞」をはさんでもらうための映画です。

「作品情報」

竹林亮

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