ポンペイ、雲の下に生きる(119分)

ポンペイ、雲の下に生きる

第82回ヴェネチア国際映画祭・審査員特別賞を受賞


世界遺産・ポンペイとナポリ――ヴェスヴィオ山のふもとに広がる街。 
失われた時間、この街に暮らす人々との出会い、そして、未来への希望を描く愛おしき物語

西暦79年、ヴェスヴィオ山の噴火によって消えた古代ローマの都市ポンペイ。一昼夜にして火山灰の下に没し、繁栄した街の姿がそのまま残された。埋没した遺跡は長く続く発掘や盗掘によって、元の姿を留めていない。ふもとにはナポリの街が広がり、垂れ込める雲の下、人々のささやかな営みが今も続く。地震の心配から夫婦のもめ事まで、ひっきりなしにかかってくる電話を受ける消防局の司令官たち。今もなお続いている盗掘被害を調査する検事正。宿題を手伝ったり、本の読み聞かせをしながら子供たちの面倒をみるティッティ。ヴェスヴィオ山付近の遺跡では東京大学チームが黙々と発掘作業にあたり、船からウクライナ産の小麦をおろすシリア人青年は恋人に不安を語り、遠く離れた故郷に思いをはせる。博物館で働くマリアが懐中電灯で照らした先には女神の彫像が浮かび上がる。ドキュメンタリーの名匠ジャンフランコ・ロージが3年半をこの街で過ごし、出会った人々と紡ぐ物語と火山の街の2000年にわたる歴史と現在、そして未来への希望を圧倒的なモノクローム映像で映し出す。 
たびたび登場する廃墟となった映画館のスクリーンには、ナポリとポンペイを旅する夫婦を描く映画『イタリア旅行』(54年/ロベルト・ロッセリーニ監督)などが、この地の過去と現在を繋ぎ、共鳴するかのように映し出される。

「作品情報」

ジャンフランコ・ロージ

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