ジュリーは沈黙したままで(100分)

ジュリーは沈黙したままで

第 77 回カンヌ国際映画祭 批評家週間 SACD 賞受賞


『Girl/ガール』(18)、『CLOSE/クロース』(22)のルーカス・ドンに続くベルギーの新鋭、レオナルド・ヴァン・デイルの長編デビューとなる本作は、2024年カンヌ批評家週間でプレミア上映されてSACD賞を受賞。さらに2025年アカデミー賞国際長編映画賞のベルギー代表にも選出され、今もなお世界的に脚光を浴び続けている。カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されて注目を集めた短編『STEPHANIE』(20)では、ケガを隠して競技を続ける12歳の体操選手を描き、その延長線上にある本作においても、ヴァン・デイル監督はスポーツ界で子どもが「小さな大人」として扱われる現実に強い問題意識を投げかける。 
 
【STORY】 
ある日、信頼していたコーチが指導停止に。
その影には、将来有望なテニスプレーヤーの自殺。 
15歳の少女・ジュリーは、なぜ沈黙しつづけるのか? 

 ベルギーのテニス・アカデミーに所属する15歳のジュリー(テッサ・ヴァン・デン・ブルック)は、その実力によって奨学金を獲得し、いくつもの試合に勝利してきた、将来を有望視されているプレーヤーだ。しかし、ある日とつぜん担当コーチのジェレミー(ローラン・カロン)が指導停止になったことを知らされると、彼の教え子であるアリーヌが不可解な状況下で自ら命を絶った事件を巡って不穏な噂が立ちはじめる。ベルギー・テニス協会の選抜入りテストを間近に控えるなか、クラブに所属する全選手を対象にジェレミーについてのヒアリングが行われ、彼と最も近しい関係だったジュリーには大きな負担がのしかかる。テニスに支障を来さないよう日々のルーティンを崩さず、熱心にトレーニングに打ち込み続けるジュリーだったが、なぜかジェレミーに関する調査には沈黙を続け……。

「作品情報」

レオナルド・ヴァン・デイル

テッサ・ヴァン・デン・ブルック、クレール・ボドソン、ピエール・ジェルヴェー

公式サイト