メーサーロシュ・マールタ監督特集 第2章()

メーサーロシュ・マールタ監督特集 第2章

メーサーロシュ・マールタ代表作 

「日記」三部作の全貌がついに明らかになる

青春、家族、恋愛、冷戦……個人的な記憶と戦後ハンガリーの歴史が交錯した、深遠なる記録の数々。 
デビュー作から代表連作まで、新たにレストアされた7作品が、一挙日本初公開。 

1975年、『アダプション/ある母と娘の記録』で、女性監督として初めてベルリン国際映画祭の最高賞を受賞したメーサーロシュ・マールタ。2023年、同作を含む5作品が日本でもようやく公開された。

今回の特集では、メーサーロシュの代表連作「日記」三部作を含む7作品を新たにラインナップ。 孤児として育った女性が両親を追い求めるデビュー作『エルジ』、中年の危機に瀕した未亡人の息苦しさをシスターフッド的に描破した『月が沈むとき』、階級格差が男女の結び付きを蝕む『リダンス』など、初期作品には「家族」の有り様を洞察するメーサーロシュの作家性が光る。アンナ・カリーナを共演に迎えた中期の傑作『ジャスト・ライク・アット・ホーム』では、血の繋がらない男と少女の、親子のような親密さにカメラが向けられ、やはりここでも「家族」の形が問い直される。
そして「日記」三部作には、冷戦下の恐怖政治を生き抜いた、メーサーロシュ自身の記憶が刻まれている。軍靴が耳をつんざくなか、生き別れた両親への思いがこだまするパーソナルな一大叙事詩が、ついにその全貌を現す。

「作品情報」

メーサーロシュ・マールタ

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